みなさん『ポケモン』と聞くと何を思い浮かべるでしょう?可愛いキャラクター?最も身近にある子供向けゲーム?
などなど、様々な答えが返ってくると思います。
元々は日本の男子小学生を中心に流行した1ゲームでしかありませんでした。持っていないポケモン同士を交換したり、頑張って育てたポケモンで白熱のバトルをしたり。そんなもともとは子供向けのゲームコンテンツが、どうして世界で愛されるポップカルチャーにまで上り詰めたのか…皆さん気になりませんか?
今回は『ポケモン』が世代と国境を超えて多くの人に愛されるようになった理由を探っていきます!
1996年にゲームとしてリリースされた『ポケモン』が、アニメ化されたのは翌年の1997年。たった1年でアニメ化とはすごいですよね。
物語の始まりは主人公のサトシがポケモンマスターになるために旅に出る。そして最初にゲットしたのは、可愛らしい見た目をした電気ねずみの『ピカチュウ』でした。
(出典:ポケモンずかん)
この『ピカチュウ』、実は原作のゲームでは、超低確率で遭遇できるレアポケモンなのです。そんなポケモンを最初から使えるなんて羨ましいですね。サトシは他にも、フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメなど、可愛くて強いポケモンを次々とゲットし、ポケモンマスターになるために成長していきます。
色々なダンジョンで巡り合うポケットモンスターたちだけでなく、人間のキャラも魅力的でした。一緒に旅をしたタケシやカスミ、悪役であるロケット団、幼馴染でライバルのシゲルなど、癖の強いキャラたちばかりです。有名な声優さんが出演していたこともあって、人気に拍車がかかりました。
2024年現在、今はサトシとピカチュウのお話も終わり、リコ、ロイ、ドットという3人の少年少女にフォーカスした作品となっています。やはり、ポケモン・人間共に魅力的なキャラがたくさん登場し、毎週スリリングな展開が楽しめます。
(©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon)
アニメ化の主な功績は、女子層や家族層を取り込んだことです。学ゲームにあまり興味がなさそうな女の子たちから「ピカチュウ可愛い!」「フシギダネたちの中で誰が一番好き?」という会話が聞こえてきたのを、当時小学生だった筆者は覚えています。
また、アニメ化だけでなく毎年のように公開される映画も『ポケモン』の人気に拍車をかけた要因だと考えます。ゲームやアニメでは描ききれない伝説のポケモンと呼ばれる存在にまつわるストーリーは、壮大で考えさせられるものばかりで、筆者は何度も映画館で泣きました。
このようなアニメや映画などの映像化は親も子供と一緒に見られるメディアであったことから、子供のために観ていたお父さんやお母さんも物語の奥深さを知り、彼らのハートがっちり掴むことに成功したと言えるでしょう。
2023年時点で、ポケモンの総数はいくつかご存知でしょうか?
なんと1008!!(※2023年)
その圧倒的なキャラクター数を活かして、様々なものとコラボレーションしています。たとえば『ポケモンパン』、『ポケモンカレー』や『ポケモン東京ばな奈』のように、家庭用にも、お土産用にもなるような商品が数多く売られています。
洋服等ファッションへの進出も積極的です。ユニクロやGUは、ポケモンを大々的にフィーチャーしたデザインのTシャツなどを定期的に販売しており、小さな子はもちろん、大人が着てもファッショナブルに見えます。
このように、様々なターゲット層にむけてコラボレーションを積極的に行うことで、
「ゲームやアニメはやったことも見たこともないけど、キャラクターが可愛いから『ポケモン』が好き」
という新たな顧客層を開拓することに成功しています。
(©2021 Niantic, Inc. ©2021 Pokémon.©1995-2021 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。)
『ポケモンGO』は、大きなくくりではゲームですが、現実世界の人間の行動や習慣に大きな影響を与えた、革命的なゲームと言えるでしょう。世界中の人々がポケモンを認知し、身近な存在として受け入れるようになりました。
GPS機能を使って実際の地形通りに自分自身が歩き、出現したポケモンをゲットするのがメインのゲームです。
当初はスマートフォンを持つ若い世代が、散歩がてらのエンタメとして遊んでいましたが、今はいわゆるご年配の世代が万歩計代わりに、健康維持のコンテンツとして使っています。特にコロナ禍で行動が制限されていた時期は、ストレス解消、健康維持のために性別、年代問わず、多くの方が自宅周辺を探索していました。
今でも、自転車にスマートフォンを取り付け、モンスターボールを投げる時の「シュッ」という動作をしながらサイクリングをしているご年配の方をよく見かけます。
また昨今、「ポケふた」や「ポケジェニック」など、街の中にポケモンのイラストがよく見られるようになりました。
(筆者撮影のポケふた)
(筆者撮影のポケジェニック)
観光客や海外からの旅行者だけでなく、地元民もポケモンを探して楽しんでいる光景がありふれています。これら数々のきっかけが、ポケモンをより魅力的なコンテンツに成長させ、そしてポップカルチャーにまでなったと考えています。
『ポケモン』がポップカルチャーになった理由を探っていたのですが、気付いたのは任天堂の『ポケモン』を老若男女だけでなく世界中の人々に愛されるコンテンツにするための戦略がすごいなと感じました。
しっかりと全ての世代に刺さるコンテンツを出し続ける任天堂が恐ろしいですね。
しかしながら、これだけ色々なポケモンを楽しめるコンテンツがあるので、きっとあなたにも刺さるコンテンツがあるはずです。
ぜひポケモンライフを満喫して下さい!