日本だけではなく、今や世界中を魅了しているジブリ作品。魅力的な作品が多く、おすすめの作品も世代によって変わってきます。
そこで今回は20代~30代の淑女のみなさんに響く作品を紹介します。是非、参考にしてみて下さい。
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ジブリ作品の中でも一番古い『風の谷のナウシカ』は、みなさんの中には見ていない人もいるのではないでしょうか。
『風の谷のナウシカ』は生まれ育った風の谷を守るために、ナウシカが奮闘する作品です。襲ってくる人や虫たちを決して殺そうとせず、国の人々を守ろうとするナウシカの姿に心揺さぶられことは間違いないでしょう。
この作品を魅了している要因の1つに、ナウシカの心の優しさと強さがあります。身を挺してまで国の人々を守る姿は頼もしく、ナウシカの優しさと強さを表しており、見ている者に感動を与えてくれます。
そしてナウシカの魅力は優しさと強さだけではなく、追求心にもあることをこの作品は教えてくれています。
※以下、ネタバレあり
ナウシカは父親の病気を治すため、危険とされている腐海の植物たちを独自に調べていました。腐海の植物は、人間にとって害があるものであり病気になることがあるので、風の谷の人々は近づいたりはしません。しかしナウシカは、人々の病気を治すために腐海の植物を育て独自に調べていたのです。
みなさんにとっては、『風の谷のナウシカ』は古い作品だと思う人もいることでしょう。しかしただ単に未知なものを恐れるだけでなく、調べて原因を追究し更には腐海の植物とも共に生きようとするナウシカの生き方は、現代社会の私たちにも参考にできる部分があるのではないでしょうか。
強さと優しさをもち、更には未知なるものを恐れず追求をすることを恐れないナウシカの姿に感動することは間違いないでしょう。
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千尋の成長が見どころの『千と千尋の神隠し』もみなさんにおすすめしたい作品の1つです。
お父さんとお母さんを助けるために、千尋は一生懸命に慣れない油屋で働き始めます。異国の世界で一人だけ人間の千尋。受け入れがたい現実の中で、周囲には人間だと疎まれながらも無我夢中で働く姿は新しい世界に飛び込んだみなさんにも共感できる部分はあるのではないでしょうか。
※以下、ネタバレあり
働き始めてからの、千尋の性格の変化にも注目です。どんくさく、両親に頼りっぱなしの千尋でしたが、油屋に来てからは自分のことは自分でやらなければならない環境になり、自ら考えて動くことができるようになりました。
自ら考えて行動できるように変わった千尋ですが、変わらなかった部分もあります。それは必要以上に求めないということです。
人が望むものを出すことができるカオナシは、油屋の人たちは夢中にさせました。しかし千尋だけは、魅力的なカオナシの能力に対して見向きもせず、必要以上のものを欲しがりませんでした。欲を見せない、千尋の姿を見ていると内に秘めている芯の強さが伝わってきます。
芯の強さは人と神様の枠を超え、あんなに疎まれていた千尋が油屋の人々から応援するまでの関係を築くことができました。もしかすると、最後に両親を見極めることができたのも千尋の心の強さが導いた結果かもしれません。
千尋の懸命に働く姿や異国の世界をきっかけに成長した姿はみなさんはもちろん、小さい子にも勇気を与えられる作品なので、子供と一緒に見ることができる作品としてもおすすめです。
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祟り神に呪われたアシタカが呪いを解くために旅をし、道中に山犬に育てられたサンやモロ、エボシ御前と出会う壮大なストーリーである『もののけ姫』。
人を憎むサンがアシタカと出会い、徐々にアシタカに心を開いていく姿が美しく描かれています。人間を憎みながらもアシタカを助け、一方で山の動物を守るため戦うサンの姿に魅了される人も多いことでしょう。
アシタカやサンも魅力的ではありますが、『もののけ姫』には他にもたくさんの魅力的なキャラクターがいます。人間にもなれず、動物にもなれないサンの将来を心配する山犬の母、モロも『もののけ姫』では欠かせない存在であることは間違いないでしょう。
※以下、ネタバレあり
自分の命が長くないことを分かっていたモロは、サンの将来を心配し“アシタカと生きる道もある”と助言します。サンに対しての心配や助言は、モロがサンの母親であるという揺るぎないものを意味し、種族を超えた母の大きな愛がそこに存在することを指しています。
今まさに母親になっている人にもおすすめの作品ですし、母親ではなくても大人になり母の愛が偉大なことに気づいたみなさんにとっても、『もののけ姫』は感動できる作品になっているのではないでしょうか。
アシタカとサンの恋愛と種族を超えた親子の愛、どちらの視点からも楽しめる『もののけ姫』に、魅了されることでしょう。
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中学生の将来の不安さと、甘酸っぱい恋愛模様を描いた『耳をすませば』。恋愛をしたことがなかった雫が聖司と出会い、徐々に惹かれていく姿が魅力的な作品です。
2022年には実写化まで公開された作品です。実写化した映画は知っているけど、ジブリ作品では見たことがなかったという人もいるのではないでしょうか。そんな人にもおすすめしたい作品です。
『耳をすませば』は甘酸っぱい恋模様も描かれている反面、受験という将来の分かれ道についても丁寧に描かれています。恋愛と受験の間で揺れ動く雫の様子に、青春時代の自分と重ねるのも面白いですよね。
※以下、ネタバレあり
雫の成長も『耳をすませば』の魅力の1つですが、相手の聖司も負けず劣らず魅力的な青年です。中学生3年生で確固たる夢を持ち、その夢を叶えるために努力するその姿は大人びていて魅力的です。一方で雫に対してからかうことが多く、その姿はまるで好きな子にちょっかいをかける小学生男子そのもの!
『耳をすませば』を見れば魅力あふれる聖司の姿に、あなたも夢中になるはずです。
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『魔女の宅急便』は主人公のキキが知らない町で魔女の修行をし、一人前の魔女になれるように修行するという成長物語になっています。キキが生まれ育った町とは違い、都会的で魔女を歓迎していない様子の港町。慣れない生活に戸惑いながらも、周りの人の助けによってキキは成長していきます。
今まさに独り立ちをしようとする人や、親元を離れて自立しようとしていることが多いみなさんにはキキの不安いっぱいな心境を理解でき、共感する部分が多いのではないでしょうか。キキが奮闘し、乗り越えている姿をみれば、きっと勇気をもらえるはずです。
※以下、ネタバレあり
魔女としての成長も描かれている一方で、女性の成長を描かれている点もおすすめする理由の1つです。ジジと話せなくなった点もポイントで、恋をして幼い自分からの脱却もあるのではとも読み取れます。トンボと出会いなかなか素直になれない様子のキキはもどかしくも微笑ましく、そして誰もが経験したことがあるような初恋の甘酸っぱさが描かれています。
好きな子に対して素直になれない自分に戸惑う姿、そして今まで経験したことがない壁に戸惑いながらも乗り越えようとするキキの姿に心揺さぶられることは間違いないでしょう。
今回は20代から30代の女性におすすめしたいジブリ作品を5つ紹介しました。甘酸っぱい青春ものから、女性の強さを感じることができる作品もあったことでしょう。
今回紹介した作品を参考に、ジブリ作品を鑑賞してはどうでしょうか。ジブリの世界に、どっぶりと浸かってみて下さい!